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コーチング
ビジネスでは、既に耳慣れた言葉となった「コーチング」ですが、私が始めて「コーチング」を知ったのは、3年ほど前になります。夫の部屋にあった雑誌の、「君は部下とキャッチボールをしているのか、ドッチボールをしているのか?」という、フレーズからでした。私にとっては、衝撃的なフレーズでした。 当時は、娘の中学受験のさなかでした。娘の可能性を最大限引き出そうとしているのに、娘はなかなかわかってくれない、動いてくれない、と嘆いていました。まさに娘からはボールがかえってこない、一方的な感覚、ドッチボールの感覚を持っていたところでした。 私は、キチンとしたトレーニングを受けたわけではないので、ここで、コーチングを語ることはできませんが、コーチングとは、相手が自ら行動を起こすことを助けるような、コミュニケーションの手法という感じでしょうか。 当時、娘には 「なぜ、宿題していないの?」 「どうして、また間違えたの?」 などの否定的な問いかけをして、責めて行動させようとか、 「これでは、合格できないわよ。」 などと、不安をあおって行動させようとしていました。 これでは、人は動きません。 コーチングの手法では、この否定的な問いかけを、 「どうしたら、できるようになるかな?」 「また、同じところを間違えないようにするには、何をしたらよいかな?」 「合格するために、何をしよう?」 と肯定的な問いかけにするということでした。それにより、相手が、自ら考え、行動することを促す、ということです。 「批判、詰問、不安をあおることからでは、人は変えられない、人は動かない。」 「同じ行動でも、そこに至る過程の違いで、意欲が変わる。」 「自らの気づきから人は行動をはじめる。」 本当にその通りです。 一時代前、祖父母も同居し兄弟姉妹の数も多い大家族の中では、近隣との人間関係も濃かった社会の中では、自然に、このようなコミュニケーションの手法を習得できたのかもしれません。あるいは、豊富なコミュニケーションの中で、全体としてバランスが取れていたのかもしれません。 けれども、今日のように、ともすると母と子だけの関係になってしまうような時代には、どちらも追い詰められてしまうときがあると思います。このようなことを避けるためにも、コーチングの手法は、とても効果的と思います。 コーチングは、コーチする側の人間性に大きく左右されるそうです。また、コーチングは単なる会話術ではなく、「生き方だ」と言われる方もいらっしゃいます。奥深いですね。 子供たちだけでなく、もちろん生徒たちにも、コーチングを心がけ、実践しているつもりですが、時折(?)ぶち切れてしまう私は、まだまだ修行中の身です。
by math90
| 2005-12-07 22:54
| 教育・子育て理念
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