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by math90
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新しい概念を学習するとき

新しい概念を学習するときに、既知の概念から、新しい概念を、理解し、納得し、腑に落ちるまでのレベルに達することが、はたして可能でしょうか? 

私が大学で、初めて「位相幾何学」(※)なるものに出会ったとき、「コーヒーカップとドーナッツは同じもの」と言われました。「へ??」二の句が告げませんでした。新しい概念を、既知の概念で理解することは、ほとんど不可能でした。大学での数学はそのようなことの連続でした。

数学では、新しい概念を学習するとき、理解できない、納得できない、腑に落ちないのが当たり前のように思います。自分の持っている世界でないことを学ぶ場合、自分の持っている世界で理解するには、限界があるのは当然と思います。だからこそ、驚きがあり、発見があり、新鮮で楽しいのだともいえるとも思います。

では、新しい概念を学ぶときは、どうしたらよいでしょうか。

それは、まず「認める」こと、そして「触れる」ことと思います。
自分の世界に戻して考えるのではなく、その世界に行ってみることでしょう。

ここで、定義定理の登場です。

新しい概念を学ぶときは、
まず定義をそのまま受け入れる。定理を理解する。覚える。自分の手で使ってみる。とにかく、分からないままでもその世界に触れてみる。」
これが、とても重要なことと思います。

その上で、既知の概念との関係を考える、想像する、分析する。そのようにして、どんどん新しい概念を深め、広げていく。それが柔軟な数学的思考力を育てることに繋がっていくと思います。

時には、新しい概念の一部分が、既知の概念で説明できることもあるかもしれません。そして、その説明が分かりやすいと感じるかもしれません。けれども、新しい概念の世界に入らない限り、それは、新しい概念を学んでいることにはならないと思います。既知の概念で説明されることは、既知の概念でしかないと思います。


10進法にしても、割合にしても、子供達にとっては、全く新しい概念です。子供達がこれまで持っている世界に戻して考えるのではなく、新しい世界に導いていきたいと思います。そのためには、定義を受け入れ定理を理解し、覚え、何度も反復して使うことで、新しい概念にたっぷり触れていくことが、世界を広げるための、第1歩であると思っています。





(※)
位相幾何学とは、ゴムの幾何学いわれるものです。この世界では、ゴムのよう引っ張ったり、縮めたりして形を変えて、同じ形になるものを「同じもの」とみなします。。




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by math90 | 2006-03-08 16:38 | 数学一般
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