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by math90
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公式

定義定理の次は「公式」です。

算数・数学の中で、「公式」と言う言葉は、はっきりとした定義がないようで、結構に曖昧に使われています。公式集なるもののなかに、定義や定理が含まれていたりもするので、それらを全て「公式」と思っている人も多いようです。この曖昧さが、定義・定理・公式の扱い方を、さらに分かりにくくしているような気がします。

私としては、公式は、定義でも定理でもなく、「計算の手間を省くためのもの」と位置づけたいと思います。

数学では、「シンプルに導く」「簡単に導く」ことが是とされ、美とされます。そして、「同様な導き方を何度も行う」ことを評価しません。そこで、同様な導き方をするときには、その結果を「公式」として利用して、重複を避けようというのが「公式」の目的です。複雑な変形に対しても、煩雑さを避けるために結果のみを「公式」として扱うこともあります。

たとえば、2次方程式の解法として、基本変形という変形を利用する解法があります。汎用性のある解法で、どのよう2次方程式でも、同じように変形でき、解くことができます。そこで、何度も同じ変形を繰り返すことを避けるために、一般化された2次方程式
e0017757_012559.jpg
を解き、その解
e0017757_0121649.jpg
を「解の公式」としています。すると、いかなる2次方程式でも、その公式の a、b、c に値を代入するだけで答えが求まるというわけです。

「公式」は、定理のようにある対象の間の関係ではなく、重複や煩雑を避けるためのものです。こうした公式は、定理のような意味付けはありません。新しい概念を理解するとき、必要となるものでもありません。単に覚えて使うものです。

つまり、公式は道具です。道具は、使いこなされてはじめてその価値があります。公式も使いこなせないと意味がありません。そのためには演習が必須となります。ただ、道具を使うこと自体を目的としないような自覚が必要でしょう。指導者の資質が問われるところであろうかと思います。

以上のように考えると、実は、小学校の算数(中学受験の算数は除く)に、「公式」は「無い」事になります。小学校の算数で公式と呼んでいるものは、全て定理か、定義と言うことになると思います。



参考 → 新しい概念を学習するとき


 
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by math90 | 2006-03-16 22:57 | 数学一般
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