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割合の定理
「割合」の定義が理解できたら、割合の概念にどんどん触れることが大切と思います。「絶対的な数値」を「割合」という「相対的な数値」に置き換えると、どのようなことが言えるのかを実感することです。 (比べる量)=(もとにする量)×(割合) (もとにする量)=(比べる量)÷(割合) この2式は、 「ある量をもとにすると、もう一方の量は、もとにする量の何倍かを考える」 という定義から、子供達には、下図のような関係が、直感的にわかると思います。 したがって、これらの2式は、「もとにする量と比べる量と割合の3者間の関係を示す定理」ということになると思います。 定理とは、以前「新しい概念を学習するとき」で述べたように、使うことが目的です。使うことによって何かをつかむことができるからです。 割合の2式も同様で、この2式に数値を当てはめることにとり、 ・量には、もとにする量と比べられる量があること。 ・同じ割合でも、もとにする量が違うと比べる量も違ってくること。 ・部分と割合から全体が求められること。 ・同じ比べる量でも、もとにする量が変わると割合が変わること。 などを、具体的な数字として体感していくことができます。そして、それを繰返すことによって、「割合」という概念をより理解していけるものと思います。 小学校の割合の学習において、 (割合)=(比べる量)÷(もとにする量) (比べる量)=(もとにする量)×(割合) (もとにする量)=(比べる量)÷(割合) この言葉の式は、分かりにくいとか、言葉の式に数字を当てはめるだけの学習などと、評判がよくありません。けれども、これらの言葉の式の意味を理解し、使うことによって、新しい何かをつかむのだ、ということを意識した指導であれば、思考の伴わない単なるパターン学習ということにはならないと思います。
by math90
| 2006-04-30 14:58
| 割合
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