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カテゴリ:ニュース( 4 )
はしかの流行
大学生の「はしか」が流行っているそうですね。東京で一人暮らしをしている息子が若干心配です。

今年大学2年生になった息子には、18年前にMMRワクチンを接種させました。MMRワクチンは、はしか(M)、おたふく風邪(M)、風しん(R)を一度の接種で予防できるとして1989年に導入されました。

当時の育児の中では、保健所での予防接種は、なかなか大変な行事でした。子どもを足で押さえつけながら問診表を書き、順番までご機嫌よく待たせなければなりません。そろそろ順番が近づいてくると、子どもにも注射器が目にはいり大騒ぎ。そんな予防接種3回分を1回でできるというMMRワクチンは、かなり魅力的でした。

ところが、この中のおたふく風邪ワクチンに欠陥があり、導入から程なく無菌性髄膜炎の副作用の発生が相次ぎました。子どもを感染症から守るためのもので、命を落としていく様子を目の当たりに見て、私達母親は、とても不安になりました。

次第に、母親の間では、予防接種全体に対して慎重論が一般的になり、MMRの接種だけでなく、はしか単独の接種も見送る人が多かったと記憶しています。

このような背景から、今の大学生世代は、はしかの予防接種の接種率自体が低く、それが今年の流行の原因の一つになっているのではないかと思っています。

MMRワクチンは4年間で廃止されましたが、これをきっかけに、予防接種は、「強制義務」から「勧奨義務」へ、「保健所」から「かかりつけの医師」へと変わっていき、その「社会的意味」は「個人の問題」となってしまいました。

18年前、まさか、この子どもたちが大学生になってから「はしか」が大流行し、感染してしまうとは、誰も予想もしていませんでした。彼らが幼稚園時代に流行していたならば、問題にすらなかったかもしれません。

育児にも教育にも、手探りで進めなければならない事が、多々あるように思います。そして、時代の流れの中で、様々な要因と絡み合いながら、その事に対する結果は、どんどん変化していくように思います。

長い年月の後に、予期せぬ結果として現れるかもしれない事もありうるということを意識しながら、育児も教育も慎重に進めていかねばならないのですね。
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by math90 | 2007-05-18 19:32 | ニュース
漫画教科書
久しぶりに気になるニュースが2本ありました。これらの内容について、またのちほどコメントしようと思います。


<漫画教科書:高校生向け数学2で初登場 意見付き半分削除>

 30日に公表された06年度の教科書検定で、高校生向けの数学2の教科書に本格的な「漫画教科書」が初めて登場した。しかし、ほとんどの漫画のページに検定意見が付き、出版者側は半分ほど削除することになった。「理系離れ」が指摘される中、教科書会社が試行錯誤の末に申請したが、編集者は「漫画と学習内容が結びつきにくいと判断された」と話している。
 漫画教科書は、大阪市の出版社「啓林館」が作成した。同社は数学2で3種類の教科書を制作し、漫画教科書は数学の苦手な生徒を対象にした。申請本の段階で計183ページ中のほとんどに漫画が使われていた。文部科学省も「ここまで漫画の量が多い教科書は初めてではないか」と言う。
 漫画は同級生の男女5人が1冊の教科書を拾うところから始まる。誤って教科書を破ってしまったところ、古代ギリシャの数学者アルキメデスが登場し、5人はピラミッドやヨーロッパの宮殿など異次元にタイムスリップ。宮殿にいた人物やアメリカ先住民、武士らの指導を受けながら数学の問題に挑戦し、解き方を理解すると、現代に戻って来られるストーリーだ。
 武士が登場する三角関数の章では、一定の間隔で波打つ三角関数のグラフを見て、男子生徒が「知ってるよ~、しょっちゅうやってるもん。イェーイ!」とサーフィンを始め、武士も「いぇーいでござる」とウインクしながら答えている。
 しかし、検定では「(登場人物と)学習内容との関連が不明確」との検定意見が相次ぎ、教師役と生徒のやりとりには「教師役が何を意図してこのような発言をしているのか理解しがたい」などと指摘された。
 ただ、文科省によると、教科書の中身を審査する教科用図書検定調査審議会では、学ぶきっかけとして漫画を使うという手法に肯定的な意見も出たという。文科省は「漫画を使った教科書を頭から否定するつもりはない。ただ、教科書に漫画を使う場合は学習内容に沿っていることが前提だ。この教科書は漫画だけを読んで、教科書部分を読まない可能性もある」と話す。
 一方、啓林館の編集者は「数学の苦手な生徒が思わず教科書を開きたくなるような教科書を目指し、そういった生徒が数学の世界に足を踏み入れるきっかけを作りたかった」と話している。【永井大介】   

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申請段階では「どうじゃ、わからんだろう」などとユニークな話し方をしていた教師役は修正後、すべて「です・ます」調になった=内藤絵美撮影 (毎日新聞 2007年3月30日) 




<記者の目:漫画の教科書だっていいじゃないか 永井大介>

 主に高校2年生以上が使用する06年度の教科書検定で、数学2に「漫画教科書」が申請された。漫画だけのページもあるなど、他の教科書と比べて異彩を放つ。だが、「学習内容との関連が不明確」などと多数の検定意見が付き、漫画の半分は削除された。是非はあるだろうが、あえて言いたい。漫画の教科書だっていいじゃないか、と。
 今回の検定取材で、200冊以上の教科書に目を通し、いくつもの出版社を取材した。実感したのは、進学校を意識した教科書作りが進んでいるということだ。例えば、学習指導要領を超えた内容を扱い、学力低下への懸念から02年度に導入された「発展的な学習内容」は、学力の高い生徒向けの教科書に多く盛り込まれている。
 そして、その発展的学習は記述量が大幅に増加した。ある編集者は「大学入試での出題を意識している。今後は発展的学習に何を入れるかで、教科書会社は独自の色を出せる」と説明する。
 だが、話を聞いて違和感を持たざるを得なかった。以前、池袋の街を取材した時に出会った高校生たちすべてが大学入試を希望しているわけではなかった。ダンサーやミュージシャンを目指す彼らは大学のキャンパスではなく、大きなステージに立つことを目標にしていた。
 文部科学省も「高校は多種多様であり、さまざまな生徒がいる」と認めている。人々の価値観は多様化し、今の高校生には偏差値の高い大学を入学・卒業し、一流企業に入るという高度経済成長期までの成功モデルは、机に向かう動機にならない。
 また、学力低下の問題と教科書がミスマッチを起こしているようにも思う。例えば、学力が低いとされる高校では、授業が成り立たず、教科書を終えることなく卒業することはままある。今回、こうした生徒が関心を持つと思える教科書は、申し訳ないが一冊もなかった。
 進学校でも基礎学力の低下がじわりと広がる。神奈川県内の進学校で、物理担当教諭の話に驚かされた。「ごく簡単な割り算を暗算でできない。紙に書いて計算するのはまだいい方で、携帯電話の計算機を使う生徒もいる。進学校でさえも、高校で学ぶための基礎的な学力がない生徒が入学してきている」
 検定対象の教科書は高校2年生以上を対象にしており、専門的な内容を数多く含んでいる。基礎的な学力が抜け落ちたまま高校に進学した生徒にとって、「土台」がない状況で高度な内容の授業に臨むことになる。「関心を持って聞け」ということが無理な話なのだ。
 教科書が難しくてわからない。だから勉強から遠ざかる--これでは不幸であり、せっかくの3年間がもったいないではないか。
 漫画教科書を編んだ大阪市の「啓林館」の編集者は「数学の苦手な生徒が、漫画ということで思わず教科書を開き、数学の世界に足を踏み入れるきっかけにしたかった」と狙いを説明した。教科書とは、学力の高い生徒のものでもなく、大学入試のためだけにあるものでもない。それこそ「さまざまな生徒」に、学問の面白さを気付かせるためにある。
 漫画教科書について、文科省は記者会見で「教科書を手に取った生徒が漫画だけを読み、教科書の中身を読まない可能性もある」と話した。私は漫画だけを読んだ生徒の何人かでも、数学の面白さに気付くきっかけになれば、漫画をふんだんに盛り込んだ教科書があってもいいと思う。
 高校生たちがどのような分野に進むにしても、社会に出れば、一定の知識が求められる。高校時代は関係のない分野に思える学問が、実は自分の進んだ道に密接に関係しているということもある。そういう経験をした読者も大勢おられるだろう。まずは「学問への入り口」として、教科書に関心を持ってもらうことが先決ではないだろうか。
 最近、安倍晋三首相の肝いりもあり、毎日のように「教育再生」の掛け声を聞く。「学力低下」と声高に叫ばれている。だが、学校を評価したり、教員免許を更新制度にしたとしても、多様な価値観の中で生きる21世紀の高校生たちがにわかに勉強に関心を持つとは思えない。
 学習指導要領の範囲外の記述を「発展」という形で認めるならば、教科書を開いてもらうための漫画も認めていいのではないか。さまざまな教科書の出現こそが、学力の底上げにつながる可能性を秘めていると思う。(社会部)   (毎日新聞 2007年4月3日)

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by math90 | 2007-04-05 15:28 | ニュース
「センター試験 解答用紙、書式見直しへ」 ~読売新聞~

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 大学入試センター試験の採点時、センターが23年間にわたり、受験番号の記入ミスをした受験生を救済していたことについて、小坂文部科学相は26日の閣議後会見で、記入ミスを防ぐため、センターに解答用紙のマークシートの書式を見直すよう指示したことを明らかにした。
 小坂文科相は「長い間勉強してきた成果が、単純ミスですべて失われるのは、あまりにかわいそうで、救済を行うことは否定しない」と述べ、センターの対応に理解を示した。その上で、解答科目のマーク漏れは一律0点として処理されていることにも触れ、「不公平につながらないよう選択科目の記入欄などを工夫してほしいとセンターに指示した。ミスが起きないようなセーフティーネットを張るべきだ」と語った。
 今春のセンター試験では、受験番号の記入漏れや誤記が約7000件に上り、センターはミスをした受験生をすべて割り出し、通常通りの採点を行った。   (2006年5月26日 読売新聞)

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センター試験の救済処置に続いて、セーフティーネット案、少々過保護な気もします。大学入試センター試験を受ける世代は、既に「子ども」とは言いがたく、世界的に見れば、その年齢でまだ教育を受ける機会があること自体を感謝すべき年頃と思います。自分の受験番号くらい、自分の責任で記入してもよいのではと思ってしまいます。


文科相が教育的配慮をするならば、公立小学校の学習内容との違いが大きく、小学生には相当な負担となっている中学受験のあり方に対してではないでしょうか。
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by math90 | 2006-05-28 14:30 | ニュース
「東大合格数“異変” ゆとり教育“1期生”」Sankei Webより

本日(3月19日)付けのSankei Webに
「東大の入試戦線に異変が起きている。前期日程の合格者をみると、これまで受験に強くランキング雑誌の常連だった中高一貫型の私立高校が軒並み減少し、逆に地方の公立高校が躍進した。」
という記事が配信されました。地方の公立高の地道な取り組みが、大きく評価されていました。詳細はコチラ

さて、この原因として、私としては、センター試験の易化(※)が無関係ではないと思っています。今年のセンター試験は、特に理科(物理、化学)が易化しました。物理Ⅰには、「4択のうち、計算せずに3個消える」ような問題で、確認のため計算する程度で済んだ問題もあったそうです。

東大常連の中高一貫校の中には、これまでの難度のセンター試験では、数学・理科で大きく他校に差をつけることができた高校もあるそうです。彼らは、センター試験対策よりも、より難度の高い2次試験対策を中心としていたようです。

ところが、今年のセンター試験では、特に理系志望者は、数学・理科で差がつかず、地歴・公民の勝負になった生徒もいたようです。地歴・公民の得点を数学・理科で補えると思い、センター試験の地歴・公民の対策よりも、2次試験対策を優先した生徒は、結果として、第1次選抜のボーダーラインとなり、志望校を変更したということも考えられます。

受験では、得意科目が易しいと不利に働くのが常です。

「今年は、学習内容を3割削減した新学習指導要領で学んだ生徒が初めて臨んだ『新課程元年』の入試だ。」(Sankei Webより)
新課程ゆとり教育で求められる学力とは、いったい何なのでしょうか。

センター試験が、例年並みの難度であれば、この結果はまた違うものとなっていたと思います。東大常連の中高一貫校が生徒に付けてきた学力と、大学側が選抜の対象とした学力が一致していなかった、それが、今年の「異変」の原因の一つと思います。


(※)易化とは、難化の反対語です。「易しくなった」という意味です。    
                                

 
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by math90 | 2006-03-19 15:54 | ニュース